強豪校か?無名校か?

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 陸上競技でパフォーマンスを向上させるなら、強豪校か無名校(特に競技に力を入れていない学校)どちらに進むべきなのかについて、自身の競技経験や指導経験を元に考えていきます。

 まず、野球やサッカー、バスケットボールなどのチームスポーツにおいて、全国大会等に出場したいと思った場合、強豪校に進まないとほぼ不可能でしょう。例えば、甲子園に聞いたこともない学校が出場してくることはないに等しいです。では、陸上競技はどうなのかというと、あまり聞かない学校から、全国大会に出場することは起こります。さすがに、リレーや駅伝などでは難しいかと思いますが、個人種目なら、強豪校でなくとも活躍している選手はいます。

 では、個人種目である陸上競技なら、あえて強豪校ではなく、無名校でもよいのでは?と思えるかもしれませんが、無名校でも活躍するには、いくつか条件が必要だと感じています。個人的な考えになりますが、双方のメリット・デメリットから述べていきます。

 まず、結論から言うと、陸上競技で活躍したいなら、ほとんどの人にとって、強豪校にいった方がよいということです。強豪校にいくメリットとしては、まず、レベルの高いチームメイトと質の高い練習ができることがあります。私の場合でいうと、高校までは自分が1番競技力が高く、先頭を走っていました。しかし、大学では、周りはインターハイで活躍した選手ばかりです。1本1本のスピードや負荷が段違いに高かったです。高校で行っていたような練習を大学でやろうとしたら、きつすぎてもたないということもありました。つまり、競い合うチームメイトのレベルによって大きく出力が異なるということになります。時間はかかりましたが、大学で記録を大きく伸ばすことができたのも、レベルの高い環境に順応していってことが大きいと考えています。また、全員とは言えませんが、意識の高い選手が常に周りにいるのは、モチベーションの向上に繋がります。全国大会に出場して当たり前、中には日本代表になる選手がいることで、目標も高いところにおいて競技生活が送れます。もらえるアドバイスや情報も価値が高いです。

 しかし、強豪校にいっても伸びない選手がいることも事実です。これが強豪校のデメリットにあたる部分になるのですが、練習環境が合わないということです。私も、大学時代の多くは、自分のペースがつくれていませんでした。いきなりレベルの高い環境に入ると、ペースを乱され、自分を見失うということも起こります。練習量が多く、怪我を繰り返してしまったり、レベルが高いために学校内の選考で選ばれず、モチベーションが低下するといったこともデメリットです。また、全てがそうではありませんが、中高の強豪校はトップダウン的な指導が行われている場合もあります。つまり、選手が主体的に考え練習するというより、指導者が指示・命令して、厳しい練習を積むスタイルです。もちろん、結果を出すためには、指導者の厳しさは必要不可欠です。しかし、度が過ぎれば、選手は指導者に依存し、思考しなくなります。長い目で見ると、考える力を持った選手でなければ、結果を出し続けていくのは難しくなります。

 では、無名校にいって、自分で考え、伸び伸びと自由に競技をした方がよいのでしょうか。確かに、これは無名校のメリットと言えますし、実際に伸びている選手もいるでしょう。しかし、それはごく1部の選手だと感じています。無名校のデメリットとしては、練習のレベルや目標が低いことが多いということです。競技力向上へのモチベーションが低い(今回は競技パフォーマンスを向上させるならというテーマなので、同好会的に楽しみたいというのは除外します)チームメイトと質の高い厳しい練習ができるかというと、難しいでしょう。レスト時間におしゃべりをして練習が終わります。しかも、気が向かなかったら練習をさぼります(笑)。

 以上が強豪校と無名校のメリット・デメリットになります。最後に強豪校でも無名校でも関係なく伸びる選手についてです。やはり、陸上競技をやる目的・目標が明確にあり、行動に移せているということでしょう。無名校でも、質の高い練習がしたければ、例えば、学校とは別に知見のある指導者や仲間とつながることもできます。ほとんどの人にとって、強豪校にいった方がよいとは言いましたが、自ら考え、自立できる選手なら、無名校にいき自分のペースで練習した方がよいこともあります。進路を決める際には、環境も重要ですが、自分がどうしたいかが1番なのではないでしょうか。

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