ウェイトトレーニングの導入から発展

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 これまで体づくりに関する記事を上げてきましたが、今回は、主に中高生や初心者のトレーニングの導入から発展までの流れについての考えを述べていきます。あくまで1つの例ですので個々の身体能力や環境等により方法は異なってくることも頭に入れておいてください。

 まず、ウェイトトレーニング導入の際の基本的な考え方について確認していきます。

 ウェイトトレーニングを行う目的ですが、大きく分けて2つあります。

➀身体のポテンシャル(筋力や柔軟性)を向上させる

➁怪我をしにくい身体をつくる

 様々なトレーニング種目を紹介してきましたが、それらは➀と➁を達成するための手段になります。よって、どんな種目をやればよいかというより、今の自分の状況で➀と➁を達成するのに適した方法は何かと考えた方がよいです。

 例えば、スクワットは殿筋などを効果的に鍛えることができますが、殿筋の筋力や柔軟性が備わっていないと、フォームの習得が難しいです。誤ったフォームで行っていると、膝や腰を痛めることもあります。

 だったらあえて全員がスクワットをする必要はないということです。手段であるウェイトトレーニングで怪我をすることは避けたいです。難易度を下げ、今できるトレーニング種目を選択する方がよいと考えます。

 ここからは具体的なトレーニングプログラムの例になります。levelはおよその種目の難易度を示しています。

level➀殿筋を意識できるようにする⇒オススメの種目は、OLHB(ワンレッグ・ヒップブリッジ)ステップアップFL(フロントランジ)です。これらでお尻の筋肉に力が入る感覚を身に付けてください。

level➀ハムストリングスの柔軟性を向上させる➀ジャックナイフストレッチOLRDL(ワンレッグ・ルーマニアンデッドリフト)などがオススメです。殿筋へのトレーニングと平行して行います。

level➀肩甲骨の柔軟性を高めるオーバーヘッドプレスインバーテッドローイングプルアップ等の種目で、肩甲骨周辺を動かしながら強化します。

level➁殿筋を強化する➀⇒殿筋を意識できるようになったら重量を用いて筋力の向上を目指します。比較的難易度の低い種目としては、HT(ヒップスラスト)OLSQ(ワンレッグスクワット)などがあります。少しづつ重量を伸ばすようにします。

level➁ハムストリングスの柔軟性を向上させる➁RDL(ルーマニアン・デッドリフト)グッドモーニング。これらの種目は背中からハムストリングス周辺を効果的に鍛えられる種目ですが、難易度も上がります。うまくできない場合はlevel➀の種目をやり込んだ方がよいです。

level③殿筋を強化する➁DL(デッドリフト)。十分な殿筋、肩甲骨周辺の筋力とハムストリングスの柔軟性が身に付いてきたら挑戦します。始めは重量よりもフォームができていることを最優先に考えましょう。

level④殿筋を強化する③SQ(スクワット)。先ほども述べたように難易度は高いです。デッドリフトが問題なくできるようになってからの導入でもよいし、あえてやらなくともよいかもしれません。

 中高生の部活では、中々細かいフォームを指導してもらえる機会は少ないかと思います。無理して難易度の高い種目を選択する必要はありません。ウェイトトレーニングの目的を意識しながら、できそうな種目から導入し、発展させていってください。

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