もしもう1度やりなおすなら~大学編⑳~

もしもう1度やりなおせるなら

 前回⇒もしもう1度やりなおすなら~大学編⑲~

 関東インカレ後は、6月の連戦に向けてもう1度体をつくりなおすイメージで練習を積んでいました。この頃からクリーンという種目において、100kgが1度上がれば体がよい状態だと気が付きました。関東インカレ直前には90kgほどしか上がらず、記録が出せなかったことの大きな要因だと分析しました。3月4月と思うようなトレーニングができず筋力が落ちていたのです。この気付きは大きく、シーズン中であっても定期的にウェイトトレーニングを行い、筋力をキープしておくことの大切さを学びました。詳しいことは、こちらも参照してみてください。

 6月の初戦は順大記録会です。練習を積みながらのレースのため、多少疲労は溜まっていましたが、5月よりは走りの感覚は良くなってきていました。

 結果は、10秒68(+0.1)。 自己ベストではありませんが、まずまずの走り。後半は少し動きが固くなりましたが、次第点です。去年とタイム自体は変わらなくても、内容が違っていました。練習での動きと試合での動きがかみ合ったような感覚があり、明らかに調子が上向いてきました。この時は、スタートから1歩1歩地面を押して、弾んでいくような走りをしていて、この動きがすごく心地良く感じていました。

 次週は、日本学生個人選手権に出場しました。よい風を受け自己ベストを出したいところです。

 予選は、10秒59(+2.3)1着で余裕を持って通過できました。後半も動きを保ち、足も前の方でさばいていました。昨年は準決勝で落ちましたが、決勝も狙える状態です。日本インカレをイメージし、準決勝はスタートから集中力を高めていきました。 

 結果は、10秒56(+1.4)自己ベストタイの2着で決勝進出。かなり力が入り、後半はばてましたが、競り勝つことができました。個人種目では、初の全国大会での決勝だったため、とても自信になりました。

 10619日本学生個人 準決 https://youtu.be/DKpb5KrKEnI

 しかし、決勝は7位とさすがにエネルギー不足でしたが、9月に向けて好材料をつくることができました。課題としては、中盤以降のさらなる改善と、試合で本数をこなせる状態をつくることです。7月8月と試合は続きますが、日本インカレを最大の目標として、どう過ごしていくかの見通しが持てるようになってきました。

 最後に、この頃、特に意識していたポイントを整理しておきます。

 ①ウエイトトレーニング、特にクリーンは自分の調子のパラメーターになる。筋力を落とさないよう、シーズン中もウェイトトレーニングを定期的に行う。

 ②ウォ―ミングアップで、自分の走りの感覚を毎回確認する。この頃は、スタートから1歩1歩地面を押して、弾んでいくような感覚があればよい。このように同じ動きを再現することで、練習でも試合でも走りが崩れることが減った。

 ③立っている時の姿勢を確認する。足裏の踵、母指球、小指球の3点に体重が乗っている。腹筋の下の方に力が入る。

 ウエイトトレーニング以外は、個人的な感覚の話になるので文字には表しにくいのですが、ようやく「このように走ればいける」という勝ちパターンをつくることができてきました。たとえ少し動きが崩れても、戻ってこられる。そんな自信を掴みかけてきました。このように、長く競技を続けていると、何かが降りてくる時があるのです。(続く)

コメント

タイトルとURLをコピーしました