末端部位のコンディショニング

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 ここでいう末端部位とは、膝から下(下腿部、足底、足関節周辺)をさします。

 どうも、末端部位を痛めるケースというのが、個人の感覚ですが、多い気がします。最近の硬いスパイクが影響しているのか。要因ははっきりとわかりませんが、その原因を予想し、対策を練る必要はありそうです。

 末端部位の障害としては、シンスプリントや踝、足の甲、足底の痛みなどがあります。これらには、それぞれ理由があって痛くなるのですが、どうも根本原因は共通しているのではないかと思ってます。

 それは、股関節周辺の使い方です。

 末端部位が痛くなるからといって、末端部位に直接の原因があるというより、

 股関節⇒末端部位

 の順で、不具合が生じていることの方が多いと考えます。

 もちろん、卵が先か鶏が先か、という話もありますので、末端部位が股関節に影響している可能性もあります。それは、かなり判断するのは難しいのではないかと思います。

 よって、股関節周辺の不具合が、末端に影響を及ぼしているパターンを2つあげます。

ニーイントゥーアウト

 ニーインは、下の絵のように、接地時に、膝が内側に入るタイプです。

 膝が内側に入ると、膝痛に繋がると同時に、足首が内側に倒れ(過回内)、足底筋群に負担がかかります。

 足底筋群は、足底のアーチをつくり、股関節から生み出された力を最後に地面に加える重要な役割があります。

 そこに過剰に負担がかかることでアーチがつぶれ、足底筋群がディスアクチベーションが起こります。すると、地面からの反発を得にくくなっつたり、足の甲の骨(中足骨)にも痛みが出たりします。

 また、脛の内側の筋も過剰に緊張し、これが、シンスプリント(脛の内側が痛くなる)の原因にもなります。

 ここからは、ニーインの対策ですが、2つに分けて考えます。

1)足底筋群のアクチベーション

 足底アーチが潰れている(足底筋群のディスアクチベーション)と、足首が内側に倒れ(過回  内)、膝も連動して内側に入ります。

 よって、足底筋群のアクチベーションを行います。トレーニング法は、こちらで紹介しています。ポイントは、土踏まずを「指を曲げずに」少し持ち上げる(ショートフット)ように行います。

2)殿筋群のアクチベーション

 乗り込み大全でも紹介したように、接地時に接地に向けて殿筋群の準備ができているか?がポイントです。

 殿筋が使えていない人は、膝で体重を受け止めようとしますから、必然とニーインに繋がります。殿筋群をアクチベーションするドリルやトレーニングを行ます。乗り込み動作がうまくできるようになれば、ニーインも改善すると考えています。

ニーアウト(がに股)

 接地時にニーアウト(がに股)するため、足の外側に体重が乗りやすくなります。すると、外側に倒れつつも、内側の筋(後脛骨筋など)が過緊張して痛み(シンスプリント)を起こすことが多いです。

 また、外側で着地 → そのまま内側へ倒れ込むという「ねじれ着地」が起こります。この“ねじれ”が、足関節や踝周辺の痛みに繋がります。

 この場合の対策ですが、ヒップロックを習得することを意識したいです。

 ヒップロックの詳しい解説は、こちら。接地したときに、反対の骨盤が落ちてしまうと、がに股になります。これも結局は、乗り込み動作に関連しています。

 ニーイン、ニーアウト(がに股)両方のケースで、足底にバランスよく体重をかけることは重要になります。

 片足で立った時に、意識的に、踵、小指球、親指球と3点に均等に体重を乗せます。このような意識づけをスプリントドリルの前に入れると、さらに上の乗り込み動作の習得を可能にするかもしれません。

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