腕振りの役割では、腕振りが走りのバランスを整え、下半身の力をより引き出す役割がありことを解説しました。走りや跳躍において、地面に直接力を加えているのは、下半身ではありますが、腕振りも無視できない要素であります。日本人で初めて10秒の壁を破った桐生祥秀選手の母校である洛南高校でも、朝練習で腕振りの練習を行っているそうです。
上半身の筋力が不足していたり、走り全体のバランスの1つとして腕振りが行われているため、腕振り単体の練習がパフォーマンス全体の向上に直接繋がるかは一概には言えません。しかし、走っていて、腕振りが縮こまってしまう、動きが小さくなってしまう場合は、腕振り練習を取り入れることが有効かもしれません。また、下半身に意識が行き過ぎてしまう、地面を意識的に蹴り過ぎてしまう傾向がある場合、腕振りに意識を向けることは、余計な力みをとる1つの手段になります。
具体的な練習方法として、ダンベルを使った腕振りトレーニングがあります。重量は1~2㎏程度でよいでしょう。自分の腕振りのタイプで、腕を振り降ろす瞬間、または振り上げる瞬間に、アクセントを加えてみましょう。
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