シーズン序盤に起こりがちなのですが、思っているよりも記録が出ないことがあります。
十分に練習してきたはずなのに結果が悪いと焦ることもあるかと思いますが、こういうケースでは、マインドセット(考え方)が重要です。
記録が少々悪くても、「コンディションもよくなかったし、まあ次はもっとタイムは出るかな」とよい意味で楽観的な性格だと意外とうまくいく印象があります。
しかし、完璧主義というか理想が高い人が陥りがちなのですが、「何か間違いがあるのではないか」となると、迷路にはまることがあります。
特に細かい技術的な部分、腕振りとか足の動きがどうのとなるとよくないことが多いと思っています。
何か一部を直そうとすると、全体の動きのバランスを崩すというか、気になって力が出なくなる気がするのです。陸上競技のような、ある意味で大雑把な動きのスポーツにおいては、特にそうです。
また、「何か間違いがあるのでなないか」というのは、ある意味でこれまで自分が行ってきたことを疑っていると言えます。
つまり、自分を信じていない状態でスタートラインに立っても中々結果は出ないのです。
もちろん、極端に間違った努力(短距離が速くなりたいのに長距離ばかり走る練習をしているのような)をしていれば話は別ですが、これだけ情報が手に入りやすい時代においては、よほどのことがない限りそういうことはない気がします。
では、どうすれば結果が悪くても迷路にはまらず乗り切れるのか?
それは、自己効力感(セルフエフィカシー)を高めることだと思います。
日々、日誌を書き、今日の良かったことや成長できたことに目を向けます。そして、小さな成長を見逃さず自画自賛を繰り返します。
すると、たとえ、少々結果が悪かったとしても、「今はよくないけど、必ずよくなる。」と自分を信じることができるようになります。
とても身体的な能力は高いのに、自己効力感はあまり高くない選手がいます。周りや自分への期待が高いため、小さな成長に気が付かないのです。
そういう選手には、指導者や身近な人が、結果だけでなく、取り組み(プロセス)を認めてあげて欲しいです。迷路を抜けるきっかけになるのは、指導者の何気ない一言だったりするのです。
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