リーチアウト(速く走る方法⑥)

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 速く走る方法シリーズ、今回は、リーチアウトについて。

 リーチアウトとは、接地に向かう際の、膝下の振り出し動作をさします。

 よく言われているのが、膝下を振り出してしまうと、体の前方に接地してしまうため、リーチアウトしないよう、振り出さないようにしましょうというものです。

 わからなくはないのですが、個人的には、意識的に膝を振り出さないようにするというのは、疑問です。

 膝下の動きは、足を前に持ってきて、下に降ろす際に、自然に起きる現象です。割と、個人差のある動きだと感じていて、それを意図的にコントロールすることに、意味があると思えません。

 100m元日本記録保持者の伊東浩司さんの走りは、膝下をかなり振り出して走っているように見えますが、著書の中で、「振り出しているように見えるけど、実際には、振り出そうとしているわけではなく、ストライドが広がり過ぎないように、なるべく早く接地するようにしている」といったことを述べています。

 また、桐生祥秀選手や、世界歴代2位の9秒69をもつヨハン・ブレイク選手なども、膝下を大きく振り出しています。

 一方で、日本の多田修平選手や、40歳代で100m9秒台を出した、キム・コリンズ選手は、膝下をあまり振り出さず、走っているように見えます。

 一流選手でも、共通する動きではなく、膝下の振り出しの強弱は、人によると言えるかもしれません。

 一つ言えることは、自分の走りに合わない、不自然な動きはしない方がよいということです。シンプルに上がった足を下に降ろす、リーチアウトは、その結果として起こることです。目に見える動きにとらわれ過ぎないようにしましょう。

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