オレゴン世界陸上②

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 オレゴン世界陸上女子100mを見ての感想です。ジャマイカのフレイザープライス 選手が5つ目の金メダルを獲得。しかも、10秒67の大会新記録でした。加えて、現在35歳ということで、100mスプリンターとしては驚異的なことだと思います。

 フレーザー選手の特徴としては、スタートからの爆発的な加速でとび出し、そのまま逃げ切るというレースパターンに見えます。100mは6秒程度しか加速できる時間がありません。この短い時間で加速できるだけ加速してやろうという姿勢に見えます。身長が152cmと、体は大きくないため、参考になる選手も多いかと思います。

 さて、フレーザー選手は去年の東京オリンピックにも出場していて、10秒74の2位でした。その時の走りと今回の走りを比べると、少し違いが見えました。

 左は東京オリンピックで、右はオレゴン世界陸上です。私見ではありますが、東京オリンピックの方が、走りがコンパクトにまとまっているという印象です。歩数を数えてみたら、東京オリンピックが約50.5歩で、オレゴン世界陸上が約49.5歩でした。風向きやトラックの状態により歩数は変化しますが、今回の方が、1歩1歩大きな動きで走っていると言えます。また、フレーザー選手の特徴的な動きである、顎を上げるというのがありますが、それもオレゴンの方が顕著に出ている気がします。顎を上げて走ることが良いのかどうかというのは、中々難しく、万人に良いかはわかりません。ただ、顎を上げることで、背筋などの体の後面の筋肉を使いやすいのではないかと考えています。 

 フレーザー選手の走りを見て、コンパクトに動かし、走りを安定させることも大切な技術かと思います。ただ、ダイミックに大きく全身を使うということもそれ以上に必要なことかもしれません。もちろん力みすぎて動きがバラバラにならないよう筋力や技術を磨かなくてはならないでしょう。

 下の写真を見てもわかるように、殿筋やハムストリングス、背筋群といった筋肉が非常に強いと予想できます。恐らく地道な筋力トレーニングを続けていると思われます。今後何歳位まで世界のトップを走るのか注目ですね。

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