リカバリー

スポーツ科学

 競技力を向上させるためには、当然練習を積む必要があります。そして、学生であっても、プロアスリートであっても、基本には、限られた時間の中で結果を出さなくてはなりません。理想は、毎日のようにたくさん練習をして、体力や技能を高めていくことになりますが、現実には不可能になります。練習やトレーニングをしたら、必ず疲労が蓄積するからです。疲労が溜まった状態では、パフォーマンス低下や怪我の原因にもなるため、休養をして疲労回復(リカバリー)が必要になります。今回は、リカバリーの質を高め、できるだけフレッシュな状態で練習するための方法を紹介します。

 1つ目は、睡眠です。アスリートの場合は、トレーニングをしない人より睡眠時間をとる必要があります。また、時間だけでなく、睡眠の質も改善していきましょう。以下がポイントになります。

寝る90分前に入浴する⇒睡眠は、最初にくる深い眠りが最も重要になります。入浴をすると一時的に体温が高まります。そして、90分ほどかけて元に戻っていくのですが、このタイミングで就寝すると寝入りが深くなります。

寝る環境を整える⇒寝る時は、部屋を真っ暗にします。ただ、朝の光を感じられるようにするため、遮光カーテンは避けましょう。

外部の刺激に注意する⇒まず、スマホやPCなどの強い光を浴びないようにしましょう。コーヒーや清涼飲料水に含まれるカフェインは覚醒作用があるため避けます。

起きた後の行動⇒朝は、休日であったとしても、できるだけ決まった時間に起きましょう。起きてすぐに朝日を浴びること、朝食を食べることも大切です。

 2つ目は、入浴になります。疲労回復したい場合、シャワーのみやぬるめの半身浴はオススメしません。42℃ほどの熱いお湯に深くつかることがポイントです。免疫力の向上にも効果的です。また、体内には、ヒートショックプロテインという、ストレスや筋肉などを修復し、疲労回復のスピードを早めるタンパク質が存在します。熱いお風呂に入り、深部体温が38℃になると、ヒートショックプロテインが1.5倍に増加したという報告もあるようです。ただ、個人差もあるため、毎日熱いお風呂にする必要はありません。自分なりのベストな入浴方法をみつけてみてください。

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