もしもう1度やりなおすなら~大学編⑧~

もしもう1度やりなおせるなら

 前回⇒もしもう1度やりなおすなら~大学編⑦~

 中々手ごたえを感じる走りができない状態で5月に入りました。この段階で私は、関東インカレのB標準記録を突破していました。B標準は、大学から1人のみ出場できます。関東インカレのエントリー〆切が迫る中、最後の記録会が行われましたが、私以外の100mの選手は誰も標準記録は突破できませんでした。

 結果的には、関東インカレ100mの選手に選ばれることになりました。関東インカレは、日本インカレに並ぶ、大学の最重要大会の1つです。去年は、リレーの補欠のみで出場できなかったため、1年越し、国立競技場で走る機会を得ることができました。インカレで公式ユニフォームを着て走るということは、全員ができることではありません。4年間ユニフォームを着ずに終わる人も多くいます。そんな中、関東インカレ出場が決定。高校時代の恩師の先生にも報告をしました。

 しかし、釈然としない気持ちでした。勝ち取ったというより、みんな調子が良くなく、消去法で選ばれたと感じていました。当時は、気持ちの切り替えがうまくない、というか自分に厳しかったです。今だったら、とりあえず現状は良い状態ではないけど、関東インカレに出られたのは良かったと前向きにとらえると思ます。

 関東インカレまでは約2週間です。前回の四大学対抗では、失速し、トレーニング不足が影響していると分析していたため、1週間は少し強度を上げた練習を行っていました。そんな中、またアクシデント発生。10日前に、ハムストリングスに違和感が出てしまいました。大きな怪我ではないですが、場所が場所なため、そこで練習を中断せざるをえませんでした。次の日に治療にいき、だいぶ良くなりましたが、数日は様子を見て、全力疾走が出来たのが、本番3日前でした。

 そして、本番。初の関東インカレは、100m10秒94(−1.8)で予選落ち。

 4×100mRは、控えにまわり、チームはバトンミスをして予選落ち。

 ふりかえると、インカレで戦うには、心・技・体の全てで力不足でした。スタートラインに立った時点で戦える状態ではありません。昨年に続き、悔しさだけが残る結果となりました。競技レベルが上がれば、努力に比例して結果が伴うというわけでありません。ここからは、長い期間、自分の思いとは裏腹に、かみ合わない状態が続くことになります。非常につらい時間でした。しかし、いつまでも落ち込んでいても仕方がありません。日本インカレは9月です。標準記録突破し、再び国立に戻ってくることを目標に練習を再開しました。(続く)

 

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