陸上競技でよく起こるスポーツ障害の1つに腰痛があげられます。私も競技者時代には、重度ではないものの、腰痛を経験したことがあります。今回の内容は、自身の経験を元に、腰痛の対処法について述べていきます。専門家ではないので、あくまで参考程度にしていただき、腰痛の程度が重い場合には、医療機関で診療を受けるようにしてください。
腰痛といっても、様々な種類があります。原因の不明のものや、椎間板ヘルニアなどがありますが、恐らく私が経験したものは、筋肉が原因となったものになります。いわゆるギックリ腰といわれる症状に近いかと思われます。ウェイトトレーニングやスプリント練習の際に、腰に違和感がして、しばらく屈んだり反ったりするのが辛い状態になりました。こうした腰痛が発生したことが何度かありますが、思い返してみると、いくつかの共通点がありました。
①殿筋群が使えていない⇒これが1番の原因だと思っています。殿筋群が疲労していたり、使いづらい状態でウェイトトレーニングやランニングを行っていると、腰に過剰に負担がかかります。すると、腰の筋肉が硬くなり、痛みが出るというパターンです。また、よく反り腰のようになっていて、長距離を走ると腰が張ってくる場合も、殿筋が関係していると考えています。
②股関節屈筋群が硬い⇒股関節屈筋群とは、太腿の前側にある大腿四頭筋や腸腰筋をさします。これらの筋肉が硬く、張った状態になると、骨盤が前傾し、腰が反って緊張した状態になります。恐らく殿筋が使えていないことと関連していると思われます。
③ハムストリングスの柔軟性の低下⇒これも殿筋が使えてないことと関係がありそうです。腰痛だけでなく、肉離れする可能性もあるので要注意です。
このように考えると、身体のバランスが何らかの原因で崩れている時に、腰痛が起こっています。特に、殿筋群はその起点になっていることが多かったように思います。
では、これらに対してどのように対処・予防したのかを紹介します。
まずは、痛みがあったり、筋が過剰に張っている場合は、スポーツトレーナーの方に治療してもらいました。マッサージやストレッチ、低周波などの方法がありますが、最も即効的に効果があるのは、鍼治療です。特に、ギックリ腰などの急性のもので、早めに痛みをとりたい場合は、大変有効な手段です。
予防としては、殿筋が使えるようにトレーニングします。FL(フロントランジ)、HT(ヒップスラスト)、OLSQ(ワンレッグスクワット)、ハムストリングスの柔軟性と腰周りの強化に、RDL(ルーマニアン・デッドリフト)等の種目を正しいフォームで行います。また、股関節屈筋群は、ストレッチやセルフマッサージなどをお風呂上りに行っていました。
まとめとしては、腰痛になりにくい体づくりを継続的に行い、痛みが強い場合は専門家にケアをしてもらうことが大切です。
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