「細くても速い人はどうして速いのか」
「筋力的に向上しているのに高校時代から記録が伸びないのはなぜか」
以上の質問をいただきましたので私見ですが、お答えします。詳細の情報はないので原因を明確に特定するのは難しいですが、何かのヒントになれば幸いです。
まず、細くても速い人はどうして速いのかですが、恐らく、短い時間に大きな力を出す能力に秀でているのだと思います。
人の筋肉は速度が上がるほど力を発揮できなくなります。例えば、とても重いものを持ちあげようとしたら、素早くあげるのは難しく、ゆっくりじわじわあがっていきますよね。つまり筋肉の特性として、時間をかければ強い力を出せるが、短くなるほど力を出しにくいということになります。
短距離走は、走っている最中、地面に接地している時間は0.1秒ほどです。仮に細身で筋量が一見少なくても、このわずかな時間においても自分の持っている力を十分に発揮できている可能性があります。
また、瞬間的に力を出すのに適した速筋繊維の割合が多い可能性もあります。こちらは、生まれつきという部分もあるかと思います。つまり才能です。
ただ、細くて速い人は、かなり特殊なタイプですので、私を含め多くの人にとって参考にならないかもしれません。
つまり、細くても速い人がいるのだから、筋力トレーニングをしても意味はないというのは、個人的には失敗することが多い気がします。
細くて速い人は、自分の出す出力に耐えきれず怪我も多い印象があります。
また、突き詰めていけば、世界大会の100m決勝に、明らかに細いと思える選手はいないのではないのでしょうか。(相対的に見て細い選手はいるでしょうが、、)
よって、多くの人が目指す方向は、
➀筋力トレーニングにより筋量を増やす(距離が短いほど筋量が必要)
②短い時間で大きな力を発揮できる能力を伸ばす
➀と②の両方をトレーニングしていくことです。②に関しては、元の才能というのはあるかもしれませんが、トレーニング次第で伸ばすことは可能です。
次回は、具体的なトレーニング方法もふくめ、筋力的に向上しているのに高校時代から記録が伸びないのはなぜかの質問にお答えします。
この記事に対しての質問等ございましたら、フォームやコメントを送っていただけたらと思います。
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