速く走る方法シリーズ、今回は、ピッチについて。
ピッチとは、短距離走においては、足の回転数のことをいいます。
走るスピードは、ストライド(歩幅)×ピッチ(回転数)で表すことができます。
短距離走では、1秒間にだいたい4~5回のピッチで走ることができ、ピッチ型の1流スプリンターは、5回/秒を上回ることもあります。
ストライドほどではありませんが、ピッチの高さは、短距離走のパフォーマンスに関わってきます。
では、ピッチを高めるためには、どうしたらよいでしょうか?
よく行われるトレーニングに、ラダーがあげられます。ラダーとは、はしごのような器具を使い、その中でステップを踏むような練習です。足を素早く動かす能力を高めるということで、意味がないとは言いませんが、短距離走のピッチを高められるかというと、また別の話かと思います。優先事項からは少し下がる印象です。
結論としては、ピッチを高める上で最も重要な技術は、股関節を中心としたキック動作を身に付けることだと考えます。
左の画像のようなキックをすることで、上下動が生まれにくくなり、ピッチを高めることが可能です。逆に右の画像のように、膝関節や足首を使ってキックすると、力が上方向にいき、無駄な上下動が生まれ、ピッチが低下します。
このような技術を身に付けるためには
②フロントサイドメカニクスを意識した走練習
が有効だと考えています。
走りながらピッチを高めようと意識するというより、足を速くする練習をする中で、結果として、ピッチが高まっていたというイメージがよいかと思います。体力レベルが伸びていない状態で、ピッチを高めようとすると、ストライドが短くなり、スピードは上がらないということも考えられます。
私の場合は、大学4年間で100m10秒80から10秒36になりましたが、ストライド(歩幅)はほとんど変わっていないため、ピッチを高めて、記録を向上させました。
ストライドよりは、技術という側面が強い要素かと思いますので、体力レベルを高めながら、理想的なキック動作を身に付けつける練習を続けていきましょう。
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