ウェイトトレーニングと競技動作

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 競技力向上のためにウェイトトレーニングが大切であるということは何度も述べてきています。そして、種目を選択する際には、ポステリアルチェーン筋群を中心に強化できるトレーニングを中心に行うことを考えます。

 しかし、ウェイトレーニングに関して、以下のような考え方があります。

 競技力を向上させるためにウェイトトレーニングをするのなら、競技動作に近い動きで鍛え方が効果的なのでないか。というものです。

 例えば、走るという動作だったら、通常は以下のような動きが見られます。少し膝が曲がって接地して、そこからキック動作を行います。

 ここで、競技動作に近い動きで鍛えた方が効果的という考えのもと、スクワットというトレーニングを行うとします。その場合、以下のように腰をあまり落とさない、浅いスクワットを行った方が競技力向上に繋がるということになります。

 ただ、このような浅いスクワットはトレーニングとして完全に間違いではありませんが、殿筋を鍛えるという意味ではあまり効果的ではありません。また、見た目が似ているからといって、実際に身体のかかっている負荷は、大きく異なっていることが予想できます。殿筋を中心に、ポステリアルチェーン筋群を強化するには、以下のように、腰を落として、可動域の広いスクワットを行った方がよいです。

 結論を言うと、ウェイトトレーニングと競技動作に関しては、分けて考えた方がよいでしょう。つまり、ウェイトトレーニングはあくまで、身体のポテンシャルを向上させることが目的で、そのために有効な動作を行うことが先決です。走る動作の際、膝が少ししか曲がっていないからといって、スクワットも少ししか曲げないというのは、ウェイトトレーニングの効果を最大限発揮できないかもしれません。ウェイトトレーニングと競技練習は、役割が別物であると考えれば、見た目の動きが似ているかどうかは関係ないということがわかります。

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