バリスティックエクササイズ

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 スプリントや跳躍などの瞬発力を必要とするスポーツでは、短い時間に大きな力を立ち上げる能力が求められます。また、人は筋の収縮速度が遅ければ強い力を発揮することができます。(ゆっくりとした動作なら重いものを持ち挙げられる)ただ、競技動作になると筋の収縮速度が上がります。よって速度が速くなっても、大きな力を発揮し続けられる能力を向上させるトレーニングは必要不可欠になります。

 そこで、考えられるのが、軽い重量を爆発的に持ち挙げるというトレーニングです。スクワット100kg持ち挙げられる人なら、半分程度の重量で素早く動作を行うという具合です。これなら筋の収縮速度を上げながら、大きな力も発揮できそうです。

 ただ、このトレーニングには問題があります。ウェイトトレーニングには減速局面が存在します。関節可動域の終盤でバーベル等は止まらないといけないため、動作の後半は筋は加速力を発揮していないのです。しかも、軽い重量で素早く行うと、動作の半分程度がこの減速局面となります。よって、スポーツ動作に活かすトレーニングを考えた場合は、この減速局面はなるべく減らし、爆発的に力を出し切っていきたいです。

 そこで、今回は、バリスティックエクササイズを紹介します。スクワットや腕立て伏せといったトレーニングをする場合、動作を止めるために減速が必要になります。なら、止めなければよいという発想です。具体的には、以下のようなトレーニング方法になります。

 スクワットジャンプやドロッププッシュアップは、動作の終盤で止まらないという特徴があり、このようなトレーニングはバリスティックエクササイズと呼ばれています。優れている点として、減速の必要がないため、より大きな可動域にわたり加速でき、爆発的パワー向上のトレーニング刺激として適しているといえます。用いる負荷としては、自体重やバーベルのみなど低重量がよさそうです。

 逆にデメリットとしては、着地の衝撃が強いため、怪我のリスクもあるという点です。また、負荷が軽いため、全力で動作しないと効果は薄いということです。1回1回、高い集中力で臨める状態をつくっていきましょう。

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