もしもう1度やりなおすなら~大学編⑦~

もしもう1度やりなおせるなら

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 冬季練習が終わり、3月上旬から、沖縄での合宿があります。シーズンへ向け、温かい場所でスピードを上げる目的があります。ここでSDやタイムトライアルなどを質の高い練習を積みたいところですが、冬季に痛めた足の甲にまだ違和感が残っていました。合宿前に診察を受けていて、練習許可も下りているので問題ないはずですが、足が気になってしまい、練習に集中できていない状態でした。そのような状態では、タイムトライアルをしても、スピードが出ず、さらに焦りが出る悪循環に陥っていました。

 沖縄合宿での練習も、手ごたえのあるものにはならず終了しました。3月下旬には記録会がありますが、良いイメージはここまでつかめていません。足が気になることもありますが、冬季練習で、走りをつくれていないというのが大きな要因だと今は考えています。走りの動きが自動化していないという言い方もできるかもしれません。

 そのような状態で、シーズン最初の記録会に出場してところ、何と、100m11秒49、200m23秒02という中学生並みの記録を出してしまいます。映像を見ても、すごく肩に力が入っていて、動きがバラバラでした。2週間後には、2回目の記録会があるので、どうしようかと困りましたが、少し練習を落とすことにしました。疲労がとれてきたかなというところで、タイムトライアルを練習でやってみると、すごく良いタイムで走ることができました。少し安心して、2回目の記録会に出場したところ、、100m11秒43。。あれ??なんで?とますます不安になりました。完全に走りがわからなくなっていました。4月に入り、競技会が入ってきているため、練習は個々に任されています。迷いながら走っていても、なかなか改善は難しいと判断し、心身のリフレッシュを心掛けました。シーズンに入っているため、本来はこのような調整がよいかはわかりませんでしたが、イチかバチか休むという選択をしました。

 4月下旬には、四大学対抗戦があり、昨年に続き、選手に選ばれました。重要な大会も続くため、緊張感も高まってきます。四大学対抗の1週間前に、3回目の記録会に出場しました。ここで、100m10秒78というセカンドベストを出します。ようやく、まともな走りができたと安堵しますが、本当に手ごたえのある走りかといわれると疑問は残りました。この辺は性格もあるのでしょうが、タイムが出たのなら、余計なことは考えず、プラスにとらえることも必要です。

 そして、四大学対抗戦。当日は大雨で、低温。タイムを出すのは難しいコンディションでしたが、調子が良いと感じていたようです。結果は、100m10秒95で2位。去年は断トツの最下位なので順位はよかったです。ただ、走りの内容としては、かなり課題がありました。スタートは良かったのですが、中盤からピッチが上がらず、失速が激しかったのです。原因は、調整段階で練習を落としすぎてしまい、筋力トレーニングなどが出来ていなかったことをあげています。

 この頃の課題は、一言で言うと、自己分析だと考えます。自分のメンタルやフィジカルの特徴や、調整法などがわからず、勝ちパターンをつくれていません。当時は、知識もなく、結果的には大きく遠回りしてしまったということになります。(続く)

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