食とコンディショニング

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 コンディショニングとは、長期的視点で体をつくり、強い土台をつくることです。食のサイクルでは、食べたものがどのように体の中で機能しているのかの全体像をイメージしました。今回は、さらに深堀し、そしゃくと胃腸の働きについて考えていきます。胃腸は、食べたものの消化吸収に関係していて、コンデショニング力を高める上で必要不可欠です。

 そしゃく(噛むこと)とは、食べたものを身体に受け入れる作業です。しっかりかむことで、唾液が分泌されます。唾液は、消化酵素を含んでいて、食べたものの消化吸収を促進します。また、かむことと胃腸の働きは連動しています。そしゃくを意識することで、胃腸は強化されていきます。つまり、食べることは単に栄養を補給すればよいと考えるのではなく、そしゃく⇔唾液の働き⇔胃腸の力が連動し、消化吸収を促進しているとイメージしましょう。逆に言うと、この3つの連動が乱れていると、食べたものがしっかりと栄養として摂り込まれないということになります。ちなみに、パンや麺類はやわらかく、あまり噛む必要がないため、そしゃく回数は少なくなります。食べながら回数を数えることは現実的ではないため、噛まざるを得ない食品を選ぶようにしましょう。粒ものであるお米や雑穀は必然的にそしゃく回数は増えていきます。液体で流し込むようなことはせず、食べることも大切です。

 また、腸内環境は、コンディショニングに大きな影響を与えています。腸の中には、善玉菌や悪玉菌、日和見菌といった腸内細菌が存在しています。腸内細菌のバランスが大事ですが、食事内容や食べ方、精神状態などに影響を受けます。試合前などの緊張が強い時や食生活が悪い時などは、腸内環境が乱れ、コンディショニング不良の状態につながることもあります。

 腸内環境をよくするにはどうすればよいのでしょうか。ヨーグルトや乳酸菌サプリなどを摂る方法もありますが、まずは、腸内にある善玉菌を育てることを意識しましょう。ポイントは、便を溜め込まず、どんどん出して腸内を掃除することです。そのために、善玉菌のエサである食物繊維を摂ることが大切です。食物繊維は、肉や魚、卵といって動物性の食品には含まれません。よって、野菜、穀物、海藻、豆類、いも類、きのこといった食材をとる必要があります。食物繊維をうまくとっていくポイントとしては、食事の回数を減らさない、単品のメニューにしない、そして、雑穀ごはんと具たくさんみそ汁を食事のメインにすることになります。

 体づくりのための食事というと、カロリー計算をしたり、サプリメントを摂取したりすることに頭がいきがちです。しかし、食とコンディショニングを考える上で、そしゃくや胃腸の働き、腸内環境を整えることは必要不可欠になります。

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