陸上競技のトレーニングは、地味できついというイメージがあります。中学生のころなどは、陸上部以外の友達に、「陸上部って、走ってるだけで楽しいの??」とよく聞かれていました。経験を積んでくれば、陸上競技の本質的な楽しさ(競争と達成)に気がつき、楽しめるようになってきます。しかし、始めたばかりの小中学生にとっては、単調なトレーニングばかりでは飽きてしまうこともあるでしょう。
そこで、トレーニングにゲーム要素を加え、楽しみながらできるものを紹介します。体育の授業などでも盛り上がる、かつ、トレーニング効果も見込めるものだと実感しています。
1つ目は、グリコゲームです。グリコは、子ども頃やったことがある人もいるでしょう。2人でジャンケンをして、グーで勝ったら、グリコの3歩、チョキで勝ったら、チョコレートの6歩、パーで勝ったら、パイナップルの6歩進みます。50mほども距離を設定して、ジャンケンを繰り返し、先に到着した人の勝ちです。
このグリコゲーム、全力で行えば、バウンディングのトレーニングになります。バウンディングや立ち5段跳びは、競技レベルが初期の段階においては、疾走スピードと相関関係が見られるとする研究があります。ゲーム感覚で、難しい技術指導もなく、陸上競技にとって重要なスキルを身に付けることにつながります。
2つ目は、地球一周ゲームです。地球一周は、地球、月、火星、木星などと称した4点にコーンを置き、4角形をつくります。コーンの間は30m~40m程度とりましょう。初めは、地球に全員集合します。ゲームがスタートしたら、誰でも構わないので次々にジャンケンします。勝ったら、地球から次の惑星である、月に進みます。そして、月にいる人とジャンケンをし、勝ったら、次の火星に進む、もし負けたら、前の惑星の地球に戻ります。(地球で負けたらそのままです。)このように、ジャンケンを繰り返し、進んだり、戻ったりしながら、地球⇒月⇒火星⇒木星⇒地球と、速く一周した人の勝ちになります。惑星間の移動は、ランニングやスキップ、バウンディングなど工夫もできます。時間で区切り、時間内で地球に戻ってこられない人は、筋トレなどとすれば、白熱します。多くの運動量を確保でき、ウォ―ミングアップとして行ってもよいでしょう。
ゲーム性のあるトレーニングは、練習のマンネリ化を防ぎ、チーム内のコミュニケーションの活性化にもつながります。他にも様々あると思いますので、工夫してみてください。
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