当ブログは、陸上競技のパフォーマンスを高めることを目的とし、心・技・体の情報を提供してきております。
そして、ブログのタイトルを教科書としたのは、指導者が選手を指導する上で、教科書があることは重要な意味を持つと確信しているからです。今回は、教科書と指導者の頭の中の関係について述べていきます。
私は、基本的には中高生の陸上部の指導者でありますので、同じような立場の方に参考になればと思います。
まず、陸上部がチームとして結果を出していく、目標達成していくために重要なこととして、指導者の頭の中に勝利の方程式が出来上がっていることがあります。
例えば、1年後の全国大会で結果を出したいと思ったのならば、1年後のチームの姿が鮮明にイメージできているかにかかっています。もちろん、必要なトレーニングや練習法もわかっており、細かいところなら、1か月後の姿や6か月後の姿、軌道修正の方法などもイメージの中にある状態です。
結果を出す名指導者は、このようなイメージを持った上で日々指導しています。つまり、指導者の頭の中と目の前のチームの姿はイコールと言えるのです。逆を言えば、チームは指導者の頭の中以上にはならないのです。
次に、指導者の頭の中のイメージが望ましい状態になったら、それを選手に投影していくことになります。指導者の頭の中と選手の頭の中を同期させる作業です。
この同期は非常に重要です。選手が勝利の方程式を理解している状態になり、指導者が考えていることや求めていることがわかっていると言えます。
結果が出ないチームは、指導者が何を求めているのかがわからない、与えられた練習の意味をいまいちわからず行っていることがあります。指導者と選手の頭の中が一致していないといえます。
よって、この同期をするためのツールとして、教科書をつくるとなるのです。
指導者の頭の中を言語化し、教科書という形にすることで、選手と言語をかえして頭の中を共有することができます。
よく見る指導として、個別に細かい指示を出したり、教えていたりすることがあります。もちろん個別指導が必要なこともありますし、指導対象数が少ない場合はそれでもよいかもしれません。
ただ、多人数で時間も限られていることが普通ですので、いちいち教えていたら必要なことを伝えきることは難しいでしょう。
そして、練習とは別に、この教科書を元に知識を勉強する時間をつくった方がよいと考えています。多少は練習量が減ってしまうことになりますが、トータルで見たら、練習の質は向上するのではないでしょうか。
最後に、やはり選手に色々と求めるのならば、まずは指導者が成長しなければなりません。指導者が勉強を重ね、自己成長できれば、年々、選手のレベルも向上していくのは間違いないでしょう。
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