速く走るシリーズ、今回は、トップスピードから減速局面の走りについて。
二次加速が終わると、それ以上スピードが上がらなくなる、トップスピードの局面に入ります。
競技レベルの高さによって、トップスピードが出現する距離は異なってきますが、おおよそ40m~50mほどでしょう。1流スプリンターは、トップスピードが高いため、60m以降になることもあります。
トップスピードで走れる区間は、およそ20mほどです。この区間に入ると、どう頑張ってもそれ以上加速することはできないので、余計なことはせず、身を任せるくらいの意識でよいと思います。
イメージづくりとして、おすすめなのは、アシステッド走です。高いスピードが出ている中でも、自分の走りを安定させ、コントロールする感覚を練習しましょう。
100mでいうと、ラストの20mほどは、減速区間に入ります。
どんな、1流選手、ウサイン・ボルト選手でも、最後は減速してしまいます。
減速の原因は、ピッチの低下によるものですが、これを完全に避けることはできません。
後半の減速が悩みだという選手は、減速を失くそうとするよりも、トップスピードを上げることを考えた方がよいかもしれません。
減速局面で重要なことは、余計な動作を入れないことです。特に、競った展開になると、周りを意識し、余計な力みが入ります。共縮という、本来は力を入れてはいけない局面で、筋肉に力が入り、動作が崩れる現象が起こっています。
また、前に少しでも進みたいと、ストライドを広げようとすると、ピッチが大幅に低下してしまいます。
1流のスプリンターであっても、勝負をいそぎ、減速が強くなってしまうこともあります。
減速局面で、普段通りの走りをすることは、大変難しいことがわかります。特に、決勝の大一番で力むなというのは、不可能かもしれません。
減速局面の走りを磨くには、緊張感のあるレースを多く経験することや、後半を安定して走る練習を意識して行うこと、イメージトレーニングなどを継続していきましょう。
とにかく、余計なことをしないことです。それが一番難しいのですが。。
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