もしもう1度やりなおすなら~大学編⑫~

もしもう1度やりなおせるなら

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 この年の冬季練習は、昨年同様か、それ以上にハードなものでした。走りのメニューの例をあげると、、

・坂100m×5(walk50m)×4・坂200m×4×2 ・(150m+100m+100m)×5

・150m×5×2(リレー繋ぎ)・(300m+100m)×4 ・200m×5×2 etc

 これらメインの練習の他にも、外周走という芝を走る練習をアップとして行っています。アップといっても、150m近い距離を12本くらい走ったりしています。さらに全体練習の後は、自主練としてウェイトトレーニングを課していました。種目は、スクワット、クリーン、ベンチ、ランジ、バックプレス、腹筋、その他補強、、

 すごい練習を頑張ってこなしていました。毎日、歩くのもきついくらい疲労がたまっていました。

 が、、ふりかえると、あることに気が付きます。

 あれ? 去年と同じことしてないですか??

 頑張って練習をこなす≠速くなる

 です。目的は足を速くすることです。練習メニューは速くなるための手段です。しかし、練習メニューをこなすことが目的になってしまっていて、この練習でどのように速くなるのかを考えていません。これを、手段の目的化と名付けましょう。この現象は、生活の様々な場面で散見されるので注意が必要です。例えば、もう自分の仕事は終わっているのに、みんな帰らないので、何となく残るといったことです。目的は仕事で結果を出すことです。遅くまで職場に残ることではありません。結果を出すための努力を懸命に行い、結果的に遅くなることはありますが。

 さて、冬季練習ですが、内容的にも去年に近い形になりました。量が多いので、持久力がもたない。⇒周りは持久力お化けなので、ペースが速い⇒ついていこうとフォームがみだれる⇒結局ついていけない。という感じでした。幸いにも昨年のように怪我はしなかったですが、自分の走りが確立された手ごたえはありませんでした。ウェイトトレーニングに関しても、よいと思われるものをやたらめったら取り入れているので、イマイチ効果を実感できていません。

 沖縄合宿があり、気温の高い環境で練習をしましたが、よい感覚はつかめていないような記述が残っています。タイムトライアルの記録を見ても、厳しいものでした。このあたりから、また間違えたのかという不安や焦りが出始めます。ただ、もう3月で、シーズインも間近です。何かを大きく変えることはできず、最初の記録会をむかえます。結果は、、

 11秒60(−4.8)、、

 確かに、気温がとても低く、向かい風も強いはあります。ただ、あまりにも走りの内容がなかった。どうやって走っていたのかを忘れているような感覚でした。3年目で飛躍したいシーズンでしたが、いきなり出鼻をくじかれます。ここから1年、苦戦を強いられることになりますが、手段と目的を分けて考えるということにはようやく気付くきっかけにはなりました。というか誰か教えてください笑。(続く)

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