もしもう1度やりなおすなら~大学編⑨~

もしもう1度やりなおせるなら

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 関東インカレ後は、6月にある埼玉県選手権を直近の目標に定めました。県選手権までの練習は、特に変わったことはしませんでした。4月まであった焦りの感情や怪我の不安もなかったため、ジタバタせずやるしかないという心境だったと思います。1つ変わったことを上げると、県選手権では、順天堂大学・埼玉チームで4×100mRに出場することになっていました。埼玉の高校出身のメンバーのみのリレーということで、インカレほどの緊張感はないため、少し気が楽に走れます。県選手権は初日にリレー、3日目に100mが予定されていました。

 初日のリレー、気が楽とは書きましたが、メンバーは中々の実力者が揃っていました。「楽しみながらも勝つ」という、良い雰囲気で試合に臨みました。同じ埼玉出身ということで、チームワークは良かったと思います。

 予選は、41秒71で1着通過。普段は組まないメンバーでのリレーなので、多少は詰まったバトンパスで余裕を持った走りでした。予選で、だいたいのバトンの足長はつかめたので、準決勝はしっかり走り41秒09で1着。優勝も狙える位置に付けました。決勝は、かなり気合を入れて、41秒00。タイムを伸ばしましたが3着。埼玉にある大学のチームにはわずかに届きませんでした。しかし、久しぶりに走っていて楽しいという感覚を得られました。5月までは苦しい走りでしたが、3日目の100mが楽しみに思えたのは、ふりかえると自己ベストの予兆だったのかもしれません。

 2日目は、レースがないため、軽く体を動かす程度で終わらせました。3本走っているため、多少の疲労がありましたが、回復には問題がありませんでした。

 3日目の100m。準決勝はなく、出場メンバーの持ちタイムを見ても、予選の通過は余裕がありました。決勝にピークをもってくることをイメージして、予選を走りました。

 10秒87(±0)で1着通過。動きを確認する感じで走ってるため、タイムは遅いですが、いつもより足が前に出ているという感覚が得られました。映像で確認しても、5月より前で足がさばけているように見えます。

 半信半疑でしたが、今日はよいと信じ、決勝に臨みました。県選手権には、母校も参加していて、後輩たちも応援してくれていました。決勝のコールでは、拍手も送ってくれて、気合がかなり入ったはずです。

 決勝は、10秒63(+1.5)の大幅自己ベストで優勝。スタートから飛び出し、中盤以降も崩れることなく、会心のレースでした。記録も、9月に行われる日本インカレのB標準記録を突破。この時点では、最高の結果となりました。何よりも、恩師の先生や後輩達の前で優勝できたことが嬉しかったですね。(続く)

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